ここにしかない保育・教育の場をつくる
小松市松東地域は大らかで豊かな自然に恵まれており、木、草花、土、風、光、生き物といった自然や、稲作や畑作といった自然の中での人々の営みがあります。これらが子どもたちにとって身近に感じられるこども園を目指します。
ずっと先の未来まで使える、愛される建築をつくる
このこども園は地域の風景や活動に影響を与える場所に立地。地域の人々が世代を超えて愛してきた風景や営みを、より大切に思える、そして子どもたちが守りたいと思えるような記憶に残るこども園を目指します。
そして私たちが目指すのは、日本一元気な里山っ子たちの笑顔のために、皆さんと一緒に創り上げて行くことです。
①子どもや地域住民が集う大屋根
・松東地域は全方位が山と川に囲まれた、盆地のようになっています。この地域には方向性を持たない、大らかな屋根が似合うと考えました。子どもだけでなく、保護者や地域の人たちにとっても「集う場所」として記憶に残るような形態とします。
・大きな屋根は風景だけでなく、保育、防災、地域環境、地域交流、サステナビリティの面でも貢献します。
②コミュニケーションの場となる内部空間
・雨や雪の多い北陸では、屋内に閉じこもりがちになります。そこで、土間を外から内、内から外へと連続させることで、大屋根の下に天候に左右されない豊かで多様な活動の場をつくります。
・土間は昔から交流の場として機能してきました。子ども同士、先生と子ども、親と子ども、親と親、親と先生といった様々な関係性に寄り添うように、交流を促します。
③遊びや学びを建物の外へ、園の外へと拡張するサテライト・ラボ
・「日本一元気な里山っ子を育てる」には敷地内の環境だけを豊かにするのではなく、周辺にある大きく多様な自然と共に遊び、学び、育つ環境を整えることが大切です。
・日常的な園保育の出来る、距離500m以内に仮設部材によって組み立て、周辺の自然環境を学ぶ基地「サテライト・ラボ」を提案します。