受賞コメント
賛助会の方々と一般の市民の方々から 各々の賞を頂きましたことは この住宅の持つ独創性だけではなく 施主の希望する生活スタイルに共感いただいた結果と思います。施主の住まいへのこだわりと設計への理解抜きには実現しえない住宅です。与えられた課題を熱考した上で生まれるオリジナルな建築を目指して これからも努力したいと思います。
これは書棚を中心に本と共に暮らす住宅です。新聞記者である建主には 沢山の書籍を収納する場所を確保し なおかつ全ての本を眺めながら暮らしたいという望みがありました。長さ7m 高さ7m 奥行60cmの書棚を家の中心に配置することで 全てのスペースが棚と面するようになり 家族全員がひとつの棚を共有することになります。所要する棚の範囲は曖昧で 家族は棚を中心に領域を巡りながら暮らします。建築のような家具であり 家具のような建築です。